
リフォーム施工例
ログハウスを腐食から守る
施工のポイント
ログハウスのセオリーを無視して建てられ腐食が始まったログのレストア


風光明媚な伊豆熱川温泉にある別荘のレストアです
写真左はレストア前で写真右はレストア後となります
レストア後写真で1Fデッキに簡易手摺が取り付けてあり見苦しいかと思われますが、後日オーナー様が1Fデッキ張り替えを行う為に残してあります
ログハウスの鉄則として屋根は大きくというのが挙げられますが、そんな事等おかまい無しに建てられたログハウスは無惨な姿になりつつありました。
オーナー様より頂いたレストア前の写真


階段は登り口3段程度の腐食が見られ最下部は落下寸前 デッキは至る所で腐食し根太共々歩行は危険な状態


東側デッキ正面の木製の掃き出し窓は腐食しておりガラスが下にずり落ちている状態となっているのが見られます。


手摺も至る所で腐食し落下が見られます 玄関ドア下部には腐食防止の為か銅板が施工されている


ドアの吊り元のタイルが割れて凹んでいます。 板金で覆われた箇所も上側が開いています


ログ壁の最下段やノッチと呼ばれる交点にも腐食防止の為か銅板にて板金処理がされています


ログエンドと呼ばれる木の木口にも腐食が進んでいます最下部だけでなく1m程度の高さの箇所にも腐食が見られます
問題となっているそれぞれの場所を解体してみると.....悲惨な事になっていました


階段をバラしてみれば階段上部の受け部分は腐食し階段の重量で潰れているのが判ります
また階段のささら板の木口も腐食が始まっている様です


分掃き出し窓の腐食は建具だけでなく、室内側の床板にも腐食が食い込んでいる事が判明しました


ドアの銅板を外してみたら......ドアの下部が腐食していました


タイルを外してみれば左側(鍵の付く方)も右側の吊り元もログ特有のセトリング対策を怠った為にドア全体が上からの荷重により押すつぶした状態です。




銅板を外せば悲惨な状態となっています。




ノッチ(交点)は3ヶ所程動かすと落ちてしまいました。 またその他の箇所も腐食し穴があいています。
修理を行いました(一部を公開します)


使用材は腐食に強いヒノキの直径200m/mのログ材です。半径100m/mの円を作ります


ボルトでしっかり固定を行います。


色合わせを行い何とか修理箇所を隠します。(これ以外と難しいんです)


玄関の床とタイルも交換です


玄関タイルはテラコッタ調です。 ドアもオリジナルデザインです樹齢250年の赤樫です


階段です以前より蹴上げの高さは低くしました、踏面も幅広く取り昇り降りが楽になりました。


デッキも完成です 屋根はこんな感じです
番外編


高低差が18m程あり材料を上げるにはユニックでは届かず、クレーンを頼むには予算が無く苦肉の策として
柱上部に滑車を取付ランクルで引っ張り上げると云う荒技を考えてみました
広いデッキと云うのはとても魅力的ですが時として仇となります
雨がデッキに当たりその跳ね返ったしずくがログを傷めてしまいます。
実はこのログ内部も結構酷かったのですが、公開は諸般の事情により外部のみとさせて頂きました